木材の種類(合板2)

 前回は、普通合板(普通合板、コンクリート型枠用合板、構造用合板など)のJAS規格について紹介しましたが、今回は、特殊合板(天然木化粧合板、特殊加工化粧合板)のJAS規格について紹介します。


1.特殊合板の種類 / 2.特殊合板の主な特徴 / 3.特殊合板のJASマーク




1 特殊合板の種類

  特殊合板には、普通合板(主にラワン合板)の表面に、優良天然木を切削した単板(化粧単板)を貼ったものや、木目や抽象柄または無地をプリント加工、ポリエステル樹脂・メラミン樹脂などの合成樹脂をオーバーレイ加工(台板合板に、化粧材料を貼り付けたりかぶせたりすること)、または塗装などを施したものがあり、JAS規格では表面加工の種類により以下のように分類しています。

(1)天然木化粧合板
  天然木化粧合板は、国産材では、ケヤキ、ナラ、セン、カバ、キリ、ヒノキなど、輸入材では、チーク、マホガニー、ウォールナット、ローズウッド、コクタン、シタンなどの天然の優良木材(銘木)を薄く(0.25mm〜1.0mm程度)切削した化粧単板を台板合板の表面に美観を目的に接着し、更に、耐久性を高めるために表面に塗装を施したものです。タンス、書棚、サイドボードなどの高級家具材や一般住宅をはじめホテル、劇場、公共建築物の壁面、天井、内装ドアなどの建築内装材として幅広く使用されています。

(2)特殊加工化粧合板
  特殊加工化粧合板は、台板合板の表面に、ポリエステル樹脂などの合成樹脂や紙布類などをオーバ−レイ加工したものや各種塗料によるカラー塗装などを施したもので、JAS規格では主な用途などにより下表のように4つのタイプに分かれています。

表 特殊加工化粧合板の4つのタイプ
タイプ主な用途及び品質主な表面加工方法

(flat)
テーブルトップ、カウンターなどの高度の耐久性が必要な部位に使用可能な品質を有しているもの。メラミン樹脂化粧、ポリエステル樹脂化粧などの合成樹脂化粧
FW
(flat and wall)
建築物の耐久壁面、家具などの湿度・温度の変化、衝撃性、摩耗性などに優れた品質を有しているもの。

(wall)
建築物の一般壁面、家具など通常の使用に耐えうる品質を有しているもの。プリント(印刷)化粧、カラー塗装化粧など
SW
(special wall)
上記以外のあまり耐久性などを必要としない建築物の特殊壁面などで使用可能な品質を有しているもの。



2 特殊合板の主な特長

(1) 天然木化粧合板の特長
 天然木化粧合板は、壁面や天井に使用しても飽きがくることがなく、他の建材と比較して深み、味わいがあり、また、銘木の製材品と比較して価格が安く、製材品では得られない幅広く長い寸法のものを得ることができ、加えて加工・施工が簡単です。
 しかし、もともと内装材料として生産されているため、雨のかかりやすい場所や、常に直射日光に当たる場所などでの使用には向きません。
 また、一般建築の壁面や天井が常に経験する程度の熱や温度・湿度の変化などには十分耐える強さはもっていますが、タバコの火や熱湯、油のような直接的な熱には強くありません。

(2) 特殊加工化粧合板の特長
I 合成樹脂化粧合板(メラミン樹脂、ポリエステル樹脂)
 合成樹脂化粧合板は、表面が硬く丈夫で耐衝撃性に優れ、傷がつきにくく、耐熱性があり、タバコの火程度では表面に変化はありません。
 また、酸やアルカリなどの化学薬品に侵されず、簡単にふき取ることができます。
II プリント合板
 プリント合板は、銘木の自然のままの木目を高度な印刷加工技術により、台板合板に再現したもので、好みの木目や色彩のものが自由にしかも大量に生産することができます。
 また、仕上げ塗装が行われているので施工後塗装をする必要がなく、価格も他の特殊合板に比べて低廉です。
 しかし、天然木化粧合板と同様に雨のかかりやすい場所や常に直射日光に当たる場所などでの使用には向きませんし,直接的な熱にも強くないので、注意が必要です。



3 特殊合板のJASマーク

 特殊合板のJASマークを紹介します。
特殊合板のJASマーク
・類別は,接着の程度※に関する表示で1類、2類または3類と表示されています。(1類が接着力が最も強くなっています。)
・種類は、特殊合板の種類の表示で、「天然木化粧合板」または「特殊加工化粧合板」と表示されています。
・タイプ別は、特殊加工化粧合板に限り表面の加工材料の物性の性能を表示しています。(表参照)
・上記の他に、幅、長さの寸法および製造業者名が表示されています。

 また、製品によっては、普通合板のようにホルムアルヒド放散量や防虫処理に関する表示のあるものもあります。

※ 接着の程度  合板は,単板を接着剤で貼り合わせて造るため,接着の強度が合板の生命であるといえます。JAS規格では,接着強度を保証するため接着層の耐水性能により,特類から3類までの4種類に分類されていますので,使用する場所(環境)によって使い分けることが大切です。




「大きな目小さな目」(全国版)(農林水産消費技術センター広報誌)1999年11月 第48号


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