住まいの構造

 建物の構造として製材や集成材などの木質材料を使用したものを木質構造(木造)といい、これは鉄筋コンクリート造、鉄骨造などに比べると比較的小規模な建築であることから、一般住宅がこれにあたります。  日本の風土と生活様式の中から育まれてきた我が国の在来工法は、柱と梁でその構造を組み上げる木造軸組工法です。今回はその一般的な構造について見てみましょう。



在来木造住宅の構成


・基礎

 基礎は 住宅からの荷重を地盤に伝えるため の下部構造であり、 独立基礎、布基礎 (ぬのきそ)、複合基礎、べた基礎などに分類されます。

 在来木造住宅の基礎は、 無筋又は鉄筋を配した連続一体のコンクリートの布基礎 で、 これに土台及び柱脚が緊結されます。床下の湿度を調節するために布基礎を高くしたり、 十分な大きさの換気孔を配置し、また強度面からも鉄筋を配することが必要です。


・土台

 土台は 柱を受け その根元をつなぐ 横材で、アンカーボルトを用いて 布基礎に緊結されます。

 土台は住宅を支える重要な役割をする部材であり、基礎との一体感が必要です。 また、土台にはヒバ、ヒノキ、クリなどの耐久性の高い樹種や防腐・防ぎ薬剤を 適正に注入された処理剤の使用が大切です。


・床組

 床組は1階床組と2階床組があり、1階床組は 束石の上に床束(ゆかづか)、 大引き(おおびき)、 根太(ねだ)、 床板の順に構成されます。

 床束は束石の上に垂直に置かれる短い角材です。その上に横架材(おうかざい) として大引き(9cm程の角材で約90cm間隔で配置)と根太( 厚さ4cm程の材で約30cm間隔で配置)が直交に組まれ、その上に床板を 張ります。その他に柱や床束を固定するための 根がらみなどが使用されます。

 2階床組は梁、根太、床板を順次直交させて重ね組まれます。


・柱、梁

  柱は、屋根や床の荷重を支え基礎に伝える役目 を果たす垂直部材です。 管柱(くだばしら)は温暖な地方では一般的には10.05cm角、通し柱は12cm 角が使用されます。 管柱 とは2階建ての1階と2階を1本の柱で通さず胴差しなどの横 架材で中断された柱のことで、 通し柱とは1階と2階を1本の柱で通した柱です。通常 、角の部分の柱を通し柱にします。

 梁は、柱の頭の位置にある水平材で小屋組を支えます。 側柱上(屋根と同じ方向、縁側 と同じ方向)にあって垂木(たるき)を受けるものは特に と呼ばれます。

 軸組工法では土台とともに柱・梁・桁は構造上最も重要な部材となります。


・筋かい、火打ち

  筋かいは建物の軸組に対角線に入れた補強材です。 土台と柱と横架材 に筋かいを加えてトラス状に組んで風や地震に抵抗させます。

 火打ちは土台や桁など横架材が直交する部分を 補強する斜め部材です。

 阪神大震災の家屋倒壊事例からも 筋かいを配置する場合には、金具を使用して固定する 方法が重要なことがあらためてわかりました。


・小屋組

  小屋組は屋根の自重や屋根に作用する風や積雪などの 外力を柱や壁に伝える部材です。 構造形式により、梁や小屋束を立てる「和小屋」と全体を トラス状に組む 「洋小屋」があります。 「和小屋」 は梁の上に小屋束を立てて母屋(もや)を うける形のものです。「洋小屋」は陸梁(ろくばり)、合掌、束、方杖(ほうづえ) などでトラスを形成するものです。




 住宅に使用される構造用の木材は、耐久性、強度面から十分に乾燥された製材、強度の担保された集成材などを使用する必要があります。




1)アンカーボルト

基礎と土台を緊結するボルト。U字形に曲がった下部をコンクリート に埋め込みボルト部分を土台の穴に通し座金を当てナットを締めて固定する。


2)トラス

部材の接点がピン接合となっている、 三角形を基本単位とした構 造骨組みで、在来木造住宅の構成。




「大きな目小さな目」(全国版)
(農林水産消費技術センター広報誌)
1996年3月 第26号


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