特  殊  合  板

 合板には、大きく分けて、一般用途に用いられる普通合板と、普通合板の表面に化粧加工をほどこした特殊合板があります。

 特殊合板は二次加工合板とも呼ばれ、例えば、洋服ダンス・食器棚・本棚などの家具類、テレビ・ステレオなどのキャビネット類、天井板・壁板・内装ドアなどの建築材として、私たちの日常生活の中でさまざまなかたちで使用されています。特殊合板の生産量(平成6年)は約3億5,500万uです。


1.特殊合板の種類/2.特殊合板の性能による分類




1.特殊合板の種類


特殊合板は、表面の加工方法によって種類が違いますが、日本農林規格(JAS規格)では、次の2種類に分類されます。

1.天然木化粧合板

 自然の銘木、珍木からスライサー、ハーフロータリー等の切削機械により、薄い化粧単板(厚さ0.2〜1.0mm)をとり、これを台板合板に美観を目的に接着したもので、その貼り方には図のように工夫を凝らしています。さらに長持ちさせるために、表面に塗装を施したものもあります。

 化粧単板に使用される樹種は、チーク、マホガニー、ローズウッドなどのダーク系のものから、オーク、桐、タモ、メープルなどのホワイト系のものまで多種多様です。

2.特殊加工化粧合板

 さまざまな種類のものがあり、主に、合板のプリント加工・合成樹脂加工などを行ったもの(オーバーレイという)で、大きく分けて次の3種類があります。

プリント合板

 優れた印刷加工技術によって、銘木の自然のままの木目を、合板に直接印刷したもの、または、印刷した薄葉紙を合板に貼ったものまで、好みの木目・色調が自由に選択でき、さらに大量生産が可能です。

合成樹脂化粧合板

 合板の表面にメラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂などの合成樹脂をオーバーレイしたもので、木目柄や単色の美しさをより引き出すことができます。また、耐水性・耐磨耗性・耐熱性・耐候性などにも優れています。

塩化ビニル樹脂化粧合板

 塩化ビニル樹脂フィルムを貼った合板で、表面を硬質・半硬質・軟質に仕上げることが可能です。また、木目調・抽象柄・単色などの柄があり、さらにエンボス加工(柄にあわせた凸凹加工)を施したものなど様々な種類があります。



2.特殊合板の性能による分類


1.JAS規格では、特殊加工化粧合板の表面材料の性能によって,次の4タイプに分類されます。


・F(flat)タイプ

主としてテーブルトップ、カウンターなどに使用されるもの(メラミン化粧合板、ポリエステル化粧合板など)

・FW(flat and wall )タイプ

主として建築物の耐久壁面等に使用されるほか、家具用にも使用されるもの

・W(wall)タイプ

主として建築物の一般壁面等に使用されるもの(塩化ビニル樹脂化粧合板、プリント合板など)

・SW(special wall)タイプ

主として建築物の天井板等に使用されるもの(プリント合板など)

2.またJAS規格では、台板となる合板の耐水性能について、


 天然木化粧合板及び特殊加工化粧合板のF、FWタイプは、1類、2類に分類され、
 特殊加工化粧合板のW、SWタイプは1類〜3類に分類されています。


1類

長期間の外気及び湿潤露出に耐えうるもの(屋内の水回りや軒下)

2類

通常の外気及び湿潤露出に耐えうるもの(屋内の壁・天井など)

3類

通常の耐湿性を保持するもの
(特殊な例を除き通常は使用されません。)

3.さらにJAS規格では、特殊合板から放散するホルムアルデヒドの量及び防虫処理に関する規定があります。


 ホルムアルデヒドについては、用途によってF1(食器棚などに使用され、比較的放散量が少ないもの)、F2・F3(住宅内装用)に区分されています。使用に当たっては、これらの表示の確認が大切です。

 以上のように、特殊合板には様々な特徴がありますので、使用目的や環境によって使い分ける必要があります。



「大きな目小さな目」(全国版)
(農林水産消費技術センター広報誌)
1995年5月 第21号


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